兎眼とは眼を閉じることができなくなり、そのため眼の表面が強度の乾燥状態となって、角膜に点状表層角膜症や角膜混濁(こんだく)を生じる病気
眼を閉じることができなくなり、そのため眼の表面が強度の乾燥状態となって、角膜に点状表層角膜症や角膜混濁(こんだく)を生じる病気です。一般に眼を閉じようとすると眼は上を向くので、兎眼の時は角膜の下方が外気にさらされることになるため、傷は角膜の下方に強く出ます。
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極端な例では角膜潰瘍となったり、細菌や真菌の感染を伴う重症な例もあります。
原因は何か
原因は顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)であり、脳梗塞(のうこうそく)や脳腫瘍の部分症として生じたり、ベル麻痺といって原因不明(現在ではその多くにヘルペスウイルスが関与していると考えられています)の顔面神経麻痺が単独で生じたりします。
症状の現れ方
眼が閉じられないため、眼の表面の強い乾き、ころつき、痛みを生じます。長期化すると、表面の傷が常態化するばかりか、角膜表面のにごりも伴って視力が低下します。
検査と診断
顔面神経麻痺の原因を検索するため、頭部の断層写真(CTやMRI)をとります。
治療の方法
顔面神経麻痺の原因治療を行うのはもちろんです。眼の治療については、顔面神経麻痺が軽快してくるまでの間、眼の表面が乾燥するのを防ぐため、軽症では防腐剤を含んでいない人工涙液を頻回に点眼したり、中等症では抗菌薬眼軟膏を入れて眼帯をします。重症になると、眼を閉じた上から透明な専用保護膜を貼ったり、上と下のまぶたを一時的に縫い合わせたりします。
病気に気づいたらどうする
かなり軽い兎眼でも、寝ている時は薄く眼をあいていることが多いので、夜寝る前にたっぷり眼軟膏を入れて、寝ている間に乾燥の影響が出ないようにしましょう。
糖尿病網膜症とは代表的な糖尿病合併症のひとつで、しばしば失明に至る病気で最近では日本の中途視覚障害の原因の第1位を占めている
日本では糖尿病が急速に増加し、それにつれて糖尿病網膜症も増えています。糖尿病はそれ自体が致命的ということは少なく、さまざまな合併症が全身をじわじわと蝕(むしば)んでいく病気です。糖尿病網膜症は代表的な糖尿病合併症のひとつです。しばしば失明に至る病気で、最近では日本の中途視覚障害の原因の第1位を占めています。
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糖尿病網膜症は網膜の血管、とくに毛細血管の病気です。毛細血管にこぶができたり、拡張して血管壁が薄くなったり、内腔が閉塞したりします。その程度や範囲が徐々に拡大することで網膜症は進行していき、やがて黄斑症(おうはんしょう)や増殖網膜症(ぞうしょくもうまくしょう)に至ると視機能が脅かされます。
原因は何か
もちろん糖尿病が原因ですが、糖尿病の原因を考えてみる必要があるでしょう。
日本人の糖尿病は大半が2型(インスリン非依存性)糖尿病です。日本人は遺伝的に2型糖尿病になりやすい人が多く、それに高度成長に伴う過食など生活習慣の変化が加わって、糖尿病が爆発的に増えたのです。
2型糖尿病は生活習慣病の性格が強い病型ですが、生活習慣病というのは本質的に予防すべきものです。予防の柱は、いうまでもなく食事や運動など生活習慣の改善ということです。しかし日本の現状は、結局のところそれが省みられず野放しであったことを物語っています。
その根底にあるのは、知識のなさだと感じています。糖尿病、糖尿病網膜症のことを皆がよく知っていれば、こうはならなかったでしょう。今や糖尿病と糖尿病網膜症に関しての啓蒙・教育活動は国家的課題といってもいいすぎではないと思います。
症状の現れ方
糖尿病になってから糖尿病網膜症が起こるまでには、少なくとも5年くらいはかかると考えられています。また、糖尿病網膜症を発症しても、すぐに症状が現れるわけではありません。自覚症状が現れるのは、網膜症がかなり進行した段階です。
症状は、眼底の中心にある黄斑部の網膜にむくみが出る黄斑症や、硝子体出血(しょうしたいしゅっけつ)や網膜剥離(もうまくはくり)を起こす増殖網膜症に至ると現れます。
黄斑症では視力が低下したり、物がゆがんで見えたりします。増殖網膜症では視界が暗くなったり、視力低下が起こります。硝子体出血が起こると症状は突然現れます。どす黒い雲がかかったようになったり、視野全体がまったく見えなくなったりします。
検査と診断
眼底検査が基本ですが、蛍光(けいこう)造影検査も必ず行います。糖尿病網膜症は病期を見極めることが治療のうえで重要です。
ごく簡単にいえば、単純期、前増殖期、増殖期の順に進行していきます。それとは別に、どの病期であれ黄斑症が現れることがあります。それを的確に把握するには蛍光造影検査が不可欠です。
網膜症で視機能が損なわれるのは、黄斑症(おうはんしょう)と増殖網膜症に至った場合です。
黄斑症は、中心のまわりの血管から血漿(けっしょう)(血管内の液体成分)がもれ、中心にたまることによって起こります。中心に水がたまると、やがて視力は大きく低下します。
増殖網膜症は、毛細血管が広い範囲で詰まることにより、新生血管という異常な血管が発生することで起こります。新生血管が破れると硝子体出血を、収縮すると牽引性(けんいんせい)の網膜剥離などを引き起こします。
治療の方法
有効性が確認されているのはレーザー光凝固術(ひかりぎょうこじゅつ)と硝子体手術です。薬物治療もありますが、進行した網膜症にはあまり効果が期待できません。
レーザーは進行した網膜症の治療としては最も強力な方法です。黄斑症では水もれを起こしている部位を凝固したり、あるいは吸収を促進するために格子状に凝固したりします。前増殖期、増殖期の網膜症には汎(はん)網膜光凝固術が必要ですが、凝固時期としては増殖期に移行する前の前増殖期が最善です。
硝子体手術は主として増殖期の網膜症、すなわち硝子体出血や牽引性(けんいんせい)の網膜剥離に対して行われます。最近では、黄斑症にも硝子体手術が行われるようになっています。
糖尿病白内障は糖尿病による眼の合併症のひとつで、眼のなかの凸レンズの役目をしている水晶体(すいしょうたい)が混濁(こんだく)する病気
糖尿病白内障は糖尿病による眼の合併症のひとつで、眼のなかの凸レンズの役目をしている水晶体(すいしょうたい)が混濁(こんだく)する病気です。白内障は年齢とともに進行する病気で、軽度のものはほとんどの高齢者に認められます。糖尿病があると年齢以上に白内障が進行しやすい傾向があります。
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原因は何か
糖尿病が原因で糖尿病白内障が発症するわけですが、高血糖そのものが原因で比較的若年者から急激に進行する真性(しんせい)糖尿病白内障と、通常の老人性白内障が合併している仮性(かせい)糖尿病白内障とに分類されます。高血糖からくるポリオール代謝経路の亢進(こうしん)、酸化ストレス、終末糖化産物(しゅうまつとうかさんぶつ)の蓄積などが原因で水晶体蛋白が混濁するものと思われますが、その詳しいメカニズムはまだ明らかではありません。
症状の現れ方
白内障の初期症状は“まぶしい”や“かすむ”などで、進行すると視力の低下を自覚するようになります。真性糖尿病白内障ではそれらの症状が急激に進行しますが、大多数を占める仮性糖尿病白内障では徐々にそれらの症状が現れてきます。視力の低下を自覚し日常生活に支障を来すようになれば、白内障手術が必要になってきます。
また糖尿病網膜症が合併している場合には、その管理(眼底検査、蛍光眼底造影検査、網膜レーザー光凝固)のために早期に白内障の治療が必要な場合もあります。
検査と診断
糖尿病白内障の診断には、散瞳薬を用いて瞳孔を開いた状態で、細隙灯(さいげきとう)顕微鏡により検査をすることが必要です。この検査で水晶体に混濁があると認められれば白内障の診断がつきます。混濁の部位が水晶体の核なのか、皮質なのか、水晶体嚢下(すしょうたいのうか)なのかの診断もこの検査で可能です。真性糖尿病白内障では皮質の多数の点状の混濁に始まり、それらが融合していく形で白内障が進行していきます。視力検査と自覚症状、そして糖尿病網膜症の状態に合わせて白内障手術の適否を判断していきます。
治療の方法
糖尿病白内障の発症・進行には、血糖コントロールの良否、罹病(りびょう)期間、年齢、網膜症の程度が関連しています。とくに血糖コントロールが進行を抑えるのに有利にはたらくと考えられますが、水晶体の混濁は一度進んでしまうと、血糖コントロールや薬物治療などで改善させることはできません。したがって白内障手術が、現時点では唯一の根治的治療方法といえます。
現在の標準的な白内障の手術は、超音波乳化吸引術+眼内レンズ移植術です。通常は局所麻酔で行われます。手術は、水晶体前嚢(ぜんのう)に円形の切開、角膜と強膜(きょうまく)の境界付近の3mm程度の切開創(そう)から入れた超音波乳化吸引装置により、水晶体核を破砕して吸引、水晶体嚢内に残留した皮質の吸引、眼内レンズの水晶体嚢内(のうない)移植、閉創といった手順で進められます。手術時間は通常十数分で、糖尿病であってもその他の眼合併症がなければ比較的安全に行うことができます。
しかし、血糖コントロールが不良であれば手術合併症の危険性が高くなり、やはり良好にコントロールした状態で手術にのぞむほうがよいと一般的に考えられています。
一方、急激なコントロールは網膜症の悪化などを来すことがあり、また糖尿病網膜症が進行している眼では、網膜レーザー光凝固治療や硝子体手術の必要性から血糖コントロールを待たずに早急に白内障手術が必要な場合があります。また、糖尿病網膜症の病期が進行しているほど手術合併症が高くなると考えられています。したがって手術のタイミングは、内科的な状態と眼科的な状態を十分に考慮したうえで判断されるべきです。
病気に気づいたらどうする
糖尿病白内障に対する有効な薬剤が開発されていない現在では、白内障の発症予防には、まず糖尿病初期からの血糖コントロールが大切です。また不幸にして白内障が発症、進行した段階では、手術結果に影響すると考えられている血糖コントロールや網膜症の程度を適切に考慮したうえで、より適切な時期に手術が行われることが大切です。
このためには内科と眼科をあわせて定期的な通院治療が不可欠です。したがって内科医と眼科医との連携、さらに患者さん自身の自己管理が重要です。
脳下垂体腫瘍と視機能障害は脳下垂体に腫瘍が生じると、視交叉の前方を下方から圧迫し、視神経線維を圧迫して、後述する両耳側半盲など特徴的な視野障害が生じること
眼球でとらえた視覚情報は、眼球から視神経を通じて大脳の後頭葉(こうとうよう)にある視覚中枢へと投影されます。その途中、ちょうど脳下垂体(のうかすいたい)の上方で、左右眼からの視神経が交わって視交叉(しこうさ)をつくります。
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視交叉では、視野の外側(耳側)を担当する視神経線維は交叉して反対側の視索へ入り、内側(鼻側)を担当する視神経線維は交叉せず同側の視索へと入ります。
脳下垂体に腫瘍が生じると、視交叉の前方を下方から圧迫し、視神経線維を圧迫して、後述する両耳側半盲(はんもう)など特徴的な視野障害が生じることになります。
症状の現れ方
脳下垂体腫瘍による視交叉下方からの圧迫では、視交叉の中央部に位置する両眼視神経のうち、鼻側由来の視神経線維が障害されやすくなります。その結果、両眼の耳側視野が徐々に狭窄(きょうさく)・欠損し、進行すると両耳側半盲といわれる特徴的な視野障害を示します。
また、下垂体腫瘍内での出血による急激な腫瘍容積の増大は、下垂体卒中(かすいたいそっちゅう)と呼ばれ、視交叉の急激な圧迫により、片眼または両眼の急激な視力・視野障害を起こすことがあります。
元来、下垂体は成長ホルモンや乳汁分泌ホルモンなどさまざまなホルモンを分泌しており、腫瘍にもホルモンを過剰に分泌するタイプとそうでないタイプがあります。前者では、過剰に分泌されたホルモンによる作用、たとえば成長ホルモンが過剰に分泌されれば巨人症(きょじんしょう)などを合併しますが、後者の場合は視野障害のみが唯一の自覚症状になります。
検査と診断
視野検査で、両眼の耳側に視野障害があれば、両耳側半盲が疑われます。視野の耳側に狭窄が現れることは、緑内障をはじめ、ほかの眼疾患でも起こりえますが、区別するうえで重要な点は、視野障害が、視野の中心から上下に引いた垂直経線を尊重している(垂直経線を境に耳側のみに限られている)ことです。
その場合は、視交叉の近くの圧迫性病変が疑われるため、頭部CTやMRIといった画像診断により視交叉周囲の占拠性病変を精密検査する必要があります。
原田病とはベーチェット病、サルコイドーシスとともに、頻度の高いぶどう膜炎のひとつ
日本では、ベーチェット病、サルコイドーシスとともに、頻度の高いぶどう膜炎のひとつです。日本人を含め、アジア系の人種に多くみられます。色素細胞に対して免疫反応が起こることが原因と考えられ、眼だけでなく、色素細胞がある脳、皮膚、毛髪、内耳などの組織も侵されるため、ぶどう膜・髄膜炎(ずいまくえん)症候群とも呼ばれています。
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原因は何か
どうして色素細胞に対する免疫反応が起こるのかは、わかっていません。遺伝的素因が関係しているといわれており、白血球の血液型にあたる組織適合抗原(HLA)のなかの特定の型(DR4やDR53)が深く関わっているといわれています。
症状の現れ方
発熱、のどの痛みなどのかぜのような症状、耳鳴り、難聴、めまい、頭痛などが先に現れることもあります。時に頭皮にピリピリするなどの違和感が出てきます。眼の症状としては、まぶしい、眼の奥のほうが痛い、物が見えにくいなどが、通常、両眼に現れます。
検査と診断
眼底検査を行うと、網膜剥離(もうまくはくり)を伴う特徴的な炎症像がみられます。この網膜剥離は滲出性(しんしゅつせい)網膜剥離と呼ばれ、炎症に伴って起こるもので、通常の網膜に裂孔(れっこう)ができて起こる網膜剥離とは違い、手術の必要はありません。炎症を鎮めることによって治ります。蛍光(けいこう)眼底造影検査を行うと、網膜剥離に相当するところで造影剤が漏出するなどの特有の所見が得られます。髄液(ずいえき)検査や聴力検査なども必要です。
治療の方法
発症早期におけるステロイド薬の大量点滴投与が有効と考えられています。
ステロイド薬は大量に投与すると血栓の形成、高血圧、血糖上昇などの重い副作用が出る危険性もあるので、入院が必要です。超大量のステロイド薬を短期間に集中して投与する、いわゆるパルス療法が行われることもあります。前部(ぜんぶ)ぶどう膜炎(まくえん)を併発することも多く、局所的な治療として、消炎のためのステロイド薬の点眼や、虹彩(こうさい)の癒着(ゆちゃく)防止のための散瞳薬(さんどうやく)の点眼も行われます。
多くの場合、発症後2カ月くらいで回復期に入り、網膜剥離の消失に伴って視力ももどってきます。回復後、眼底は色素脱失によりいわゆる“夕焼け状眼底”と呼ばれる特徴的な状態になります。色素細胞の損傷によって、皮膚や頭髪、眉毛などの一部が白くなることもあります。眼の炎症は一度治ってから再発することもあり、注意が必要です。
病気に気づいたらどうする
治療が遅れると炎症が慢性化しやすいので、早めの眼科受診が必要です。